藤四郎のひつまぶし

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さようなら二次元くん

とタイトルだけが決まってから早数日。

なんだろなー上手くまとまらないんだよなー。
二次元くんっていうのは電撃文庫のゴールデンタイム、って小説に出てくる登場人物の一人で、この度外伝ということで二次元くんスペシャルと題して主役の単行本が出たんですよ。

この二次元くんスペシャル、結構読むのがきつかった。

要素だけ見れば、ハマる可能性もある気がするんだけど。
例えば二次元くんは二次元嫁がいて、その子と話しながら行動の一歩目を踏み出したりする。これ俺の好きなキャラクターにも通ずるところはあるはずで、具体的には鳳凰院凶真を使い分けてた岡部倫太郎とかに似てるっちゃ似てる。似てるけど、かなりもやもやするぞ、と。

そもそも二次元くんが、その名からはちょっと想像しがたいけど、ライトなオタクであるのも影響してるのかね。こいつ、二次元なくても生きていけるじゃん、みたいな。
リアルと二次元どっちよ?って言われた時に、高坂桐乃みたいに、冷静に考えればリアルなんだろうけど、二次元がどうしても捨てられない…だからどっちも!ってならないで、悩んだ末に二次元捨てられそう、って思えちゃう。

つーか二次元くんの理想の嫁、VJだけど、この子が現実の影響でぶれまくるのもね。いや、無意識レベルならまだしも、フツーに三次元の女の子のセリフトレースしちゃうから。
トレースですよ、トレース。訴えられたら引用元に土下座した後、業界から抹消させるか、ってレベルのトレース。まずもって、よくVJが言う私がお前を守る的セリフが、二次元くんのねーちゃんの小さい頃のセリフなわけじゃないですか。つーか本編で二次元くん小さい頃のねーちゃんにずっと守っていて欲しかったって言ってるじゃないですか。
二次元嫁と付き合ってるのに、二次元くんはその後ろにいる女の事思ってる、って状況なわけで。これって二次元嫁に誠実じゃない気がするんですよね。

いやいやいや。誠実とか、そもそもそういう話でもない気がしてきた。
これアレだ。現実を修正ししたものを二次元化していくのか、それとも到達すべき理想形が先にあって、それを二次元化していくのか、ってとこな気がする。
多分高坂桐乃あたりは、妹ゲーに理想の兄と妹の在り方とかを求めてる気がするんだよね。あと岡部倫太郎も、多分理想の悪の秘密結社と、理想の狂気のマッドサイエンティスト像がある。んで二人ともそいつに向けて自分の二次元を高めていってるし、多分そいつを現実にも落とし込もうとしてる。多分だけど。
でも二次元くんはなんつーか、到達点がもうすでにちょっと修正した現実レベルに思えちゃうんだよね…。そこになんかなーって思ってるのかもしんない。

なんつーかさ、理想の二次元ってのは現実の修正、ってレベルじゃねーと思うんですよ。修正すればイケる、ってぐらいの現実認識なら、本気で二次元には行かねーんじゃねーかな、と。

…あー、そうなんだよ、二次元くんライトオタクなんだよ…。やっぱそこなのかなー。俺が勝手に二次元くんに期待しすぎてたのかなー。
でも二次元くんラノベ書いてたりするし…。この辺が不気味の谷なのかね? なまじ俺の持ってるオタク像に近いからこそ細かい差異が気になるというか。同族嫌悪ではないと思うんだよな。俺脳内嫁いないし。

あと、この辺の話とは別に、このゴールデンタイム外伝はすごいよ。俺比較的姉系のキャラは好きだけど、二次元くんの姉ちゃんの舞については全く好意を抱かなかったし。
すごいね。ここまで似ても焼いても食えないキャラ作るって。なんつーか、ブス、なら脳内補正なり、押絵補正なりで対応できるけど、臭い、とかツバをたらす、とか気持ち悪い、とかの表現のオンパレード喰らうともう補正のしようがないからね。もうお手上げ。
匂いとか液体を使った嫌悪感の表現ってヤバイ。ホントそう感じた。

あと小説の消失方法が小火ってのが上手い。その後舞と愛可に追い打ちさせるために、二次元くんをそれぞれの家にぶち込まなきゃいけないんだけど、二次元くんの部屋を使用不可にすることでそこら辺がメッチャスムーズ。
俺がたいせつなモノ消失したら、多分自分の部屋に篭るもん。自室に篭ってるキャラに追い打ちするためにキャラが訪ねてきたらさすがにあざとすぎる。

つーか愛可ちゃんの「慰めてくれると思った?ざんねん!異性として興味ありませんでした!」とかこれひどい。あー、愛可ちゃんは編集者に声かけられて調子乗っちゃったのかな?
二次元くんが怒って愛可ちゃんの家出てく時の、頑張ってね、戦友だと思ってるから、的な捨て台詞もマジ意味分かんない。戦友が戦場で不慮の事態に陥って戦闘不能なってるとこに、「まだいけるって!敵陣に突撃してこい!」って言ってるような。おめー戦友ならもうちょっと気遣えや、みたいな。

いや、ホント絶望的な気分になる小説でした。