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藤四郎のひつまぶし

プロの素人によるブログ

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SAO事件って教科書レベルの大事件だよね…

ライトノベル ソードアート・オンライン 思想 設定 考察


ソードアート・オンラインのアニメが面白くて、待ちきれずに小説5巻まで読みました。
小説もアニメに負けず劣らず面白いので今日6巻を買ってきたところです。
ただ読んでいて、作中の日本社会の描写が自分の倫理観、常識と違って戸惑う場面もありました。
今後の展開でフォローが入る可能性も結構あるのですが、とりあえず現時点での自分の違和感をまとめておこうと思います。

SAO事件という歴史的事件

約1万人がSAOの世界に二年以上拘束され、うち約4000人が死亡したSAO事件ですが、このインパクトはどれくらいあるのでしょう。
人を殺すためことをためらわない*1テロ事件として考えてみると、比較できそうな有名なものとしては、死者約3000人のアメリカ同時多発テロあたりでしょうか。
アメリカ同時多発テロ事件 - Wikipedia
企業の起こした公害として捉えれば、3000人に補償がされることになった水俣病よりも規模が大きいものと捉えることもできます。
水俣病 - Wikipedia
アメリカ同時多発テロは死者だけではなく多数の負傷者が出ていますし、世界貿易センタービルなど建物の破壊など人だけでなく物の損害も大きいです。それは水俣病についても同じです。
ただそれにしても事件発生の半年後には後継のVRMMOゲームが発売されているのは個人的にかなり違和感があります。

生命の維持を危うくする高い刺激

SAO事件とその後の反響はさておいても、その後のVRMMOへの社会の風当たりもなかなかゆるいものがあります。
特に私が気になったのが、仮想世界で物を食べると脳にフィードバックして満腹になる部分や、超長時間プレイです。
仮想世界の食事で満腹感を得られることから、現実世界では1,2日で1食、といった過度なプレイで衰弱し、何かの理由で発作を起こし死亡することが珍しくないようです*2
何をもって珍しくないというかはわかりませんが、SAO事件から1年がたった時のキリト視点ということを考えれば少なくとも1年に数件以上、おそらく毎月のように発生・報道されているのではないでしょうか。

投入初期に歴史的な規模の死者を出し、その後も個人の責任の部分もあるとはいえ、コンスタントに死者を出し続けているというVRMMO。
これで規制がされていなかったり、世間で一般的に受け入れられているのは個人的には結構不思議です。それどころかSAO事件の間に据え置き機とのシェアの逆転まで起きているといいます*3

少なくとも満腹感を与えるサービスの禁止や1日にダイブできる時間にリミットを掛けるといった規制が国なり業界なりで検討されてそうなものです。

ザ・シードという設定と作中のVRMMOの関係についての違和感

4巻以降の作中の現実世界では、茅場の残したザ・シードによって数々のVRMMOが生まれたという設定になっています。
この設定ならば世論や規制によって表向きVRMMOが廃れても、違法な手段ではVRMMOをプレイできる、といった状況で続きをつくれるのでは? などとも思います。

政府や巨大企業による世論操作、あるいは価値観の違い

大まかに気になったところは以上なのですが、今後疑問が氷解する可能性も高いです。

3,4巻では須郷がVR技術による人体実験を行なっています。
また脳からの信号を義手や義足に伝えたり、逆にカメラなどで得た情報を脳に伝えたりといった技術も考えられ、医療の分野にも大きな貢献をしそうです。*4

これらの技術開発、実験の場として、VRMMOを廃れさせるわけにはいかないのかもしれません。もしそうであれば政府やそれらの企業が報道などを押さえて世論を誘導しているのでしょう。

あるいは私の常識と、作中世界の常識が違う可能性もあります。
こちらの世界ではいくら過労死が問題になっていてもサービス残業などが根絶やしにされることはありません。
作中世界ではVRMMO関連の死はそういうものに近いのかも知れません。

とまぁこんな感じに5巻時点で気になるところをメモしておきたいと思います。
読み進めていけば疑問は解消されるでしょうか。

*1:2014/2/3修正

*2:5巻P32

*3:3巻P60

*4:個人的にはこちらが先に開発されて、それがゲームに転用されるのが実現性の面では本筋だと思っています