藤四郎のひつまぶし

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示現エンジン周りの設定をあれやこれや考える


ビビッドレッド・オペレーション1話の冒頭で一色あかねは言います。

だれもが夢見た科学がすべてを解決した平和な時代。ほとんどのクルマやバイク、工場とかを動かすエネルギーはみんな空から届くようになって資源を取り合う争いとかも全然されなくなりました
vividred project・MBSビビッドレッド・オペレーション』1話

自分としてはかなりひっかかりを覚える表現でした。
2話まで放送、配信がされた時点での示現エンジンとビビッドレッド・オペレーションの世界観について、アニメ中心に考えてみたいと思います。
もしインタビューなんかでこの辺の設定が明かされていたら教えてもらえると嬉しいです。

ビビッドレッド・オペレーションの示現エンジン以外の世界観

まず伊豆大島の景観やブルーアイランドの執務室の内装などを見るに、ビビッドレッド・オペレーションの世界と現実の世界の日本とで、そこまで文化・技術レベルが違うようには見えません。

示現エンジンが完成したのが5年前。
それまではエンジンやバッテリー、発電所の電気を動力としていたものが5年で置き換わった世界と考えていいでしょう。
恐らく現代の日本の既存の製品・設備のうち、動力部分だけが示現エンジンで作られる(?)エネルギーに置き換えられているのかと思います*1

国家、政治体制については1話の司令部、管理局局長室での会話がヒントになります。

ブルーアイランド連合防衛軍司令部でかわされた会話では
「米軍でも目標は認識、周辺各国は関与を否定」*2
と言っています。

ブルーアイランド管理局での総理と局長の会話では
「テロか、あるいはどこかの国が示現エンジンを狙って侵略をしかけてきたのか」*3
というセリフが登場しています。

地球で統一国家のようなものができているという可能性はほぼなく、戦争こそなくとも戦争の芽までも根絶された世界とは思えません。おそらく国際情勢も現代に近いのではないでしょうか。

以降、ビビッドレッド・オペレーションの世界では現代、あるいは現代から数年後の近未来を描いたものと仮定して話を進めます。

示現エンジンの管理運営

示現エンジンはどのような機関によって管理運営されているのでしょうか。
管理局が総理と呼ばれる、おそらく日本の総理大臣からの指示で動いていること、日本人と思われる職員によって固められていることから日本が主体になって管理運営していると考えられます。
これは示現エンジンが国立エネルギー研究所で開発され、そのまま国の管理となっていると考えるのが自然かと思われます。

その日本中心の管理運営にたいして、ブルーアイランド連合防衛軍は恐らく日本との友好国、最低でも英語圏の国が一カ国は参加していると考えられます。「連合」防衛軍という名称がその可能性を高くしていますし、現に2話でのあおいの船上でのやりとりで「オーマイガッ!」「サムライガール…」などのガヤの声が聞こえきますので。
また米軍と連携してブルーアイランド防衛に当たっていることから、日本とアメリカは友好国、おそらく同盟関係にあると考えていいでしょう。

ここで私が気になるのはアメリカは示現エンジンというエネルギー源を日本に持たせることをあまり快くは思わないであろうことです。
少なくとも、日本「だけ」に示現エンジンを持たせていれば、その画期的エネルギーで日本が国際的発言力を増すことは明白です。
場合によっては日本がアメリカの影響下を離れ、アジアそして世界に対して独自路線を取る可能性もあります。

そう考えれば「示現エンジンの影響力の高さから国際的な共同管理が妥当」などと圧力をかけてアメリカが影響力を与えられる職員の比率を増やす、局長から日本人を排除する、日本政府が関与できない司令系統を要求する、といったことをしてきそうです。

というか直接的に軍事力の後ろ盾をもって、ブルーアイランドをアメリカの駐留基地にし、アメリカ管理にしてしまうことすら考えられます。

エネルギーや希少資源が争いの元になるのは現実での東シナ海での日本と中国の緊張関係を見てもわかりますし、アニメでも日本が希少な資源であるサクラダイトの産出国だったことでブリタニアに占領されたコードギアス、同じく希少な資源を採掘できるスカブコーラルが発生したことが沖縄独立の原因の一つになったエウレカAOなどでも見て取れます。

その意味では示現エンジンをめぐってアメリカとの関係悪化がないことには何か理由があると考えられます。

国際情勢から考える示現エンジンの特性

アメリカとの関係悪化がない理由を説明できそうな仮説の一つとして、示現エンジンから生まれるエネルギーは莫大、かつ出力を絞ったり、特定の機器や地域のみに供給したりできない、というものを提唱してみます。
示現エンジンは人工衛星を経由して世界各地にエネルギーを届けていますが、基本的には四方八方に絶えずエネルギー出しているというイメージです。
国単位で見れば周辺各国は無条件でエネルギーを受け取れ、遠い国であっても周辺国のどこか一つが人工衛星の打ち上げが可能ならばエネルギーを受け取れるという状態です。

この状態ならば日本が示現エンジンのエネルギーで成り立つ社会を構築している限り、他の国も示現エンジンのエネルギーを当てにした社会構築をしていても日本が急に示現エンジンを止めるといったリスクは少なくなります。
アメリカのみならず、世界各国が日本へ圧力をかける意味は希薄になるかもしれません。

ただこの場合、一基の示現エンジンにすべてのエネルギーを依存するのは危険です。示現エンジンが失われれば世界が大混乱に陥るでしょうから。

示現エンジンの事実上の開発者と言っていいだろう一色健次郎は「エンジンが破壊されたら世界は破滅」*4と言っています。

この「エンジンが破壊されたら世界は破滅」ついて私は二通りの解釈が出来ると思っています。
・示現エンジンが破壊されるとその余波などで直接的に世界が破滅する
・示現エンジンが破壊されるとアローンに対抗する戦力が運用できなくなり、世界が破滅する

もし前者であれば、そんなリスクの高いエンジンを世界各国で建造するのはためらうかもしれません。もしかしたらそれが示現エンジンが一基しかない理由かもしれません。

後者であれば単純にリスク分散のために世界各国で建造すべきと思います。
健次郎がそうしていないのは地理条件や技術力、資源の問題などがあるのでしょうか。
あるいはアローンの襲来にビビッドシステムを間に合わせるためには予備機を作っている暇はない、という判断なのかもしれません。

示現エンジン周りの設定仮説3つ

さて、いろいろ考えて来ましたが最後に示現エンジンとビビッドレッド・オペレーションの国際情勢についていくつかの仮説を立てて記事を締めたいとおもいます。

仮説1.示現エンジンは莫大なエネルギーを細かい調節不可で出力する。よって、示現エンジンの所有による利権は生まれにくい。また事故時の被害は甚大である。日本はこのエンジンの開発国であり、世界各国から管理を任されている立場であり、世界各国はこれを共同して防衛している。

仮説2.示現エンジンは莫大なエネルギーを細かい調節不可で出力する。よって、示現エンジンの所有による利権は生まれにくい。リスクの分散から各国で建設すべきという声は高まっているが、地理条件や資源、あるいは負担をどこがするかなどの調整、一色健次郎が自分の研究に没頭していて必要な技術が開示されないなどの問題で事態が進んでいない。日本はこのエンジンの開発国であり、世界各国から管理を任されている立場であり、世界各国はこれを共同して防衛している。

他にも冒頭の一色あかねの認識は日本政府の情報操作によるもので、こういう可能性もあるかもしれません。

仮説3.示現エンジンは日本がアメリカとのパワーバランスを変えるという目的と、一色博士のアローンへの対抗手段という目的の両方のために開発された。世界各国はおろかアメリカをも半ば騙すようにして開発された示現エンジンは日本とアメリカの関係を対等か日本有利にまで押し上げる。
示現エンジンのエネルギー供給を受けられない日本に友好的・従属的でない諸国は経済的に苦境に立たされるが、その姿を日本の報道機関が白日の下に晒すことはなく、日本から見た世界は日本の技術によって平和がもたらされたように見えていた。

3はないかなー。
もし見落としとかあれば教えてもらえると嬉しいです。

ビビッドレッド・オペレーション 1(完全生産限定版) [Blu-ray]
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*1:工場設備などの電気については、バッテリーや送電線を示現エンジンのエネルギー受信設備に置き換え、と考えるとしっくり来るのですが、クルマやバイクのエンジン、あるいはガソリンを置き換えるのはどういう仕組か、そしてそれらを置き換える受信器、あるいはそれを内蔵した新製品が5年で普及するのか、といった部分はとりあえず無視します

*2:vividred project・MBSビビッドレッド・オペレーション』1話

*3:vividred project・MBSビビッドレッド・オペレーション』1話

*4:vividred project・MBSビビッドレッド・オペレーション』1話