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藤四郎のひつまぶし

プロの素人によるブログ

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一体いつから───────幼なじみが正統派ヒロインと錯覚していた?

アニメ ゲーム マンガ ライトノベル 設定 考察

アニプレッション : なぜ、幼馴染ヒロインは負けフラグとなったのか

今やというか、昔からでもあるが、一つの作品で多数の「ヒロイン」と呼ばれるキャラクターが登場することが珍しくもない。そのため、私たち視聴者は自然とそのヒロインたちに対して系統で分類することを進めて行くことも増え、その結果が「(萌え)属性」と呼ばれる分類や細分化へと繋がっていったのだろう。

かつて、その「属性」の中で「幼馴染」と言えば、(もちろん全ての作品に当てはまるわけではないが)王道中の王道であり、恋愛ごとにおける勝者としての要素、あるいは正統派ヒロインの証として扱われてきた。

この記事にインスパイアされて、ヒロインと幼なじみという属性の関係を調べてみようと思ったわけです。

調査対象と幼なじみの定義

対象にした作品はアニメ、マンガ、ゲーム、ラノベで1人の男主人公に対してヒロインが出てくるもので個人的に有名と思えるところから。
具体的には下記の作品です。

アニメ ゲーム マンガ ラノベ
マジンガーZ ドラゴンクエスト うる星やつら ロードス島戦記
宇宙戦艦ヤマト ドラゴンクエスト4 みゆき 魔術士オーフェン
機動戦士ガンダム ドラゴンクエスト5 タッチ フルメタル・パニック!
超時空要塞マクロス ときめきメモリアル きまぐれオレンジロード 灼眼のシャナ
機動戦士Zガンダム サクラ大戦 ドラゴンボール ゼロの使い魔
機動戦士ZZガンダム ToHeart ジョジョの奇妙な冒険(1部) 涼宮ハルヒの憂鬱
機動戦士Vガンダム ファイナルファンタジー7 ジョジョの奇妙な冒険(2部) とある魔術の禁書目録
機動武闘伝Gガンダム WHITE ALBUM らんま1/2 バカとテストと召喚獣
新機動戦記ガンダムW ファイナルファンタジー8 はじめの一歩 俺の妹がこんなに可愛いわけがない
新世紀エヴァンゲリオン kanon スラムダンク 生徒会の一存
機動新世紀ガンダムX ときめきメモリアル2 幽遊白書 僕は友達が少ない
機動戦艦ナデシコ Air H2 インフィニット・ストラトス
∀ガンダム ファイナルファンタジー10 金田一少年の事件簿  
機動戦士ガンダムSEED 君が望む永遠 シュート  
機動戦士ガンダムSEED DESTINY ダ・カーポ るろうに剣心  
機動戦士ガンダム00 CLANNAD 犬夜叉  
マクロス・フロンティア Fate/Stay Night  名探偵コナン  
機動戦士ガンダムAGEフリット アマガミ ワンピース  
機動戦士ガンダムAGE(アセム)   I's  
機動戦士ガンダムAGE(キオ)   ラブひな  
    NARUTO  
    いちご100%  
    魔法先生ネギま!  
    涼風  
    ハヤテのごとく!  
    To Loveる  
    ニセコ  

*1
さて、ヒロインと幼なじみという属性の関係を調べるときに決めて置かなければいけないものがあります。
それは幼なじみという言葉の定義です。
厳密に定めようとすればそれだけでも一つの議論ができそうな話題です。

この記事では幼なじみを広義では「幼少に濃密な関係であった存在」、狭義では「幼少から濃密な関係を続けている存在」とします。

そして幼なじみとそれ以外を区別するものさしに「小さい頃に過ごした時間」と「関係の濃淡」を使用し、ヒロインの「幼なじみ度」を下記のように分類したいと思います。

5.幼なじみ(狭義):幼少から濃密な関係を続けている存在
4.再接近(広義の幼なじみ):物語開始時点では関係がほとんどないが、幼少に濃密な付き合いをしていた存在
3.友人:幼なじみほど幼少からではないが、濃密な関係を続けている存在
2.急接近:物語開始時点では接点がほとんどないが、急に濃密な関係になる存在
1.ボーイミーツガール:物語開始時点では接点が全くないが、急に濃密な関係になる存在
この内4,5が幼なじみとなります。

また、作品によって恋愛要素が重要な作品とそうでない作品、ヒロインがほぼ1人の作品と複数の作品があります。
分析の際には下記のように「恋愛度」を定義して比較、分析の助けとしたいと思います。
2.ヒロインが複数
1.ヒロインがほぼ1人で恋愛要素が重要
0.ヒロインがほぼ1人で恋愛要素が重要でない

これでもって上記作品を分類、分析してみたいと思います。
なお、この定義・分類では妹、姉といった肉親が幼なじみになります。
しかしそれらのキャラは直感的に幼なじみとは呼ばず、姉、妹といった属性で呼ぶでしょう。
明らかに主人公の恋愛対象外の場合も多いです。
しかし使っているものさしからすれば、肉親を別扱いするのもやや違うような気もします。

よってこの記事ではやや直感的ではありませんが、肉親キャラに関してはゲームの攻略対象キャラなど明らかにメインヒロインとして扱われている場合のみ幼なじみとして扱うことにします。

分析

まず全作品のメインヒロインの幼なじみ度を作品が発表・開始された年代別にまとめると下記の通りです。*2

1970年代 1 2 3 4 5 幼なじみ それ以外
作品数 4 0 0 0 0 4 0 4
100% 0% 0% 0% 0% 100% 0% 100%

1980年代 1 2 3 4 5 幼なじみ それ以外
作品数 11 0 0 1 1 13 2 11
85% 0% 0% 8% 8% 100% 15% 85%

1990年代 1 2 3 4 5 幼なじみ それ以外
作品数 13 3 0 5 11 32 16 16
41% 9% 0% 16% 34% 100% 50% 50%

2000年〜 1 2 3 4 5 幼なじみ それ以外
作品数 22 7 1 5 1 36 6 30
61% 19% 3% 14% 3% 100% 17% 83%

総計 1 2 3 4 5 幼なじみ それ以外
作品数 50 10 1 11 13 85 24 61
59% 12% 1% 13% 15% 100% 28% 72%

そもそも標本数が少ない上に無作為抽出ではないので統計的に有意ではないのですが、ここからわかることとして、下記があります。
・上に挙げた作品群におけるメインヒロインの幼なじみ率は30%と高くはない。
・上に挙げた作品群のうち、年代でみると90年代の幼なじみ率が突出している。

次は幼なじみが登場する作品に限定して幼なじみ度を年代別にまとめてみましょう。
ここでの幼なじみの%は冒頭の記事の負けフラグに対応させるならば、不戦勝を含む幼なじみの勝率と言ってもいいでしょう。

1970年代 1 2 4 5 幼なじみ それ以外
作品数 2 0 0 0 2 0 2
100% 0% 0% 0% 100% 0% 100%

1980年代 1 2 4 5 幼なじみ それ以外
作品数 2 0 1 1 4 2 2
50% 0% 25% 25% 100% 50% 50%

1990年代 1 2 4 5 幼なじみ それ以外
作品数 1 1 6 10 18 16 2
6% 6% 33% 56% 100% 89% 11%

2000年〜 1 2 4 5 幼なじみ それ以外
作品数 5 2 5 1 13 6 7
38% 15% 38% 8% 100% 46% 54%

総計 1 2 4 5 幼なじみ それ以外
作品数 10 3 11 13 37 24 13
27% 8% 30% 35% 100% 65% 35%

ここからわかることとして、下記があります。
・85作品のうち、幼なじみが登場するのは36作品と少ない。*3
・上に挙げた作品群で幼なじみが登場した場合、不戦勝を含む勝率は65%。
・年代でみると90年代の勝率が90%近くと突出している。
・80年代も2000年以降も幼なじみの勝率は5割程度と高いとは言い切れない。

次は恋愛度が2の作品、つまり複数ヒロインの作品の幼なじみ度を年代別にまとめます。

1970年代 1 2 3 4 5 幼なじみ それ以外
作品数 2 0 0 0 0 2 0 2
100% 0% 0% 0% 0% 100% 0% 100%

1980年代 1 2 3 4 5 幼なじみ それ以外
作品数 5 0 0 1 0 6 1 5
83% 0% 0% 17% 0% 100% 17% 83%

1990年代 1 2 3 4 5 幼なじみ それ以外
作品数 4 2 0 5 6 17 11 6
24% 12% 0% 29% 35% 100% 65% 35%

2000年〜 1 2 3 4 5 幼なじみ それ以外
作品数 20 6 1 5 1 33 6 27
61% 18% 3% 15% 3% 100% 18% 82%

総計 1 2 3 4 5 幼なじみ それ以外
作品数 31 8 1 11 7 58 18 40
53% 14% 2% 19% 12% 100% 31% 69%

ここからわかることとして、下記があります。
・85作品のうち、複数ヒロインの作品は58作品*4
・年代でみるとやはり90年代の幼なじみ率が65%と高い。
・80年代も2000年以降も幼なじみ率は20%程度と低い。

そしては恋愛度が2かつ幼なじみが出る作品、つまり複数ヒロインで幼なじみが出る作品の幼なじみ度を年代別にまとめます。
ここでの幼なじみの%は冒頭の記事の負けフラグに対応させるならば、不戦勝を含まない、ガチンコバトルでの幼なじみの勝率と言ってもいいでしょう。

1970年代 1 2 4 5 幼なじみ それ以外
作品数 2 0 0 0 2 0 2
100% 0% 0% 0% 100% 0% 100%

1980年代 1 2 4 5 幼なじみ それ以外
作品数 2 0 1 0 3 1 2
67% 0% 33% 0% 100% 33% 67%

1990年代 1 2 4 5 幼なじみ それ以外
作品数 1 1 5 5 12 10 2
8% 8% 42% 42% 100% 83% 17%

2000年〜 1 2 4 5 幼なじみ それ以外
作品数 5 2 5 1 13 6 7
38% 15% 38% 8% 100% 46% 54%

総計 1 2 4 5 幼なじみ それ以外
作品数 10 3 11 6 30 17 13
33% 10% 37% 20% 100% 57% 43%

ここからわかることとして、下記があります。
・複数ヒロインの作品58作品のうち、幼なじみが出てくる作品は30作品とそれほど多くはない*5
・複数ヒロイン作品に幼なじみが出た場合の勝率は57%。低くはないが高いとも言いづらい数字。
・年代でみるとやはり90年代の幼なじみの勝率が83%と高い。

ここまでの結果から、私は一つの推論を導き出します。
幼なじみは正統派ヒロインの証というよりは、90年代に流行したヒロインの属性の一つなのではないか?
というものです。

今日は時間が遅くなったのでここまで。
2/5 13:45追記:内訳の分析はこちらの記事で
ほんなら幼なじみはどんくらいで流行ったかわかる? 90年代や - 藤四郎のひつまぶし


*1:ガンダムありすぎ…? さて、なんのことやら…

*2:個人的にメインヒロインの決着がついていないと思われる作品は複数のヒロインを抽出、カウントしているため、作品数は前述の作品数よりも増加しています

*3:個人的にメインヒロインの決着がついていないと思われる作品は複数のヒロインを抽出、カウントしているため、作品数は前述の作品数よりも増加しています

*4:個人的にメインヒロインの決着がついていないと思われる作品は複数のヒロインを抽出、カウントしているため、作品数は前述の作品数よりも増加しています

*5:個人的にメインヒロインの決着がついていないと思われる作品は複数のヒロインを抽出、カウントしているため、作品数は前述の作品数よりも増加しています