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藤四郎のひつまぶし

プロの素人によるブログ

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ラブライブ!は再現ドラマという形に重きをおくということなのかな

アニメ ラブライブ! 演出 設定 考察

アニメ、ラブライブ!では誇張が激しかったり、つじつまがあわない表現を見ることがあり、それについて幾つかの解釈があります。

その一つはラブライブ!というコンテンツの展開はμ'sが現実に存在していることを前提としており、アニメは再現ドラマであるという解釈です。

マンガ☆ライフ |『ラブライブ』に存在する「ゆらぎ」について

アニメ版では一話の終盤における絢瀬絵里と東條希、園田海未と南ことりと高坂穂乃果という全く別の場所にいる二組の台詞が視聴者視点では繋がるようにしている点や、先程までダンスの練習をしていた穂乃果がなぜかEDでも踊れることなど、一見すると繋がっていないように見える。
しかしそもそも『ラブライブ』というコンテンツは「現実にμ'sがいる」という想定でコンテンツを展開してきている。
前述したような演出から考えると、アニメ版は「事実を元にしたドキュメンタリー風ドラマ」という創作作品で、台詞が繋がっている事や芝居がかった演技をしているのは「この作品がドキュメンタリー風ドラマである」ということを意識させるための演出であり、一話のEDで穂乃果達が踊れている事も「アイドルとしてデビューした後の三人が実際に踊っている」と考えると納得がいく。

他の解釈として、つじつまがあわないのはあくまで「アニメの面白さ」を追求したものである、というのも考えられます。

ラブライブ3話に見る「時間を盗む」 - まっつねのアニメとか作画とか

そう、「カバンと上着を持つ」というカットが省略されているのだ。
1のカットで持っていなかったカバン等を2のカットではもっているのだから、
本来であれば、そういうカットが必要でしょう。
しかし、その「カバンと上着を持つ」という芝居は不要であるので、
何気なく省略しているのだ。
しかも、台詞は2カットで連続している。
台詞は時間的な連続性を表現しつつも、映像ではそこを省略している。
まさに映像の魔術。時間の盗み。

この2つの解釈は排他的なものというわけではありません。
本来はもっとダンスが下手なはずだけど、再現ドラマだから上手く出来てしまうという解釈と、アニメを面白くするためには下手なダンスより上手いダンスの方がいいという解釈は併存できます。

…個人的には、できていた、と過去形になるのですが。

ラブライブ! 7話でこんな一コマがありました。
真姫ちゃんが出待ちされてファンと一緒に写真を取ったことを、凛ちゃんにからかわれて怒り気味に軽くチョップ。

*1
こちら寸止めです。
2/24 20:25 追記:寸止めではなく当たっている表現だ、という反応をいただきました。
元作画オタク的に見る、ラブライブ7話のチョップ - まっつねのアニメとか作画とか
なるほどとは思いつつも、バイアスがかかっているのか個人的にはやはり寸止めに見えてしまいます。こちらについてはみなさんで判断していただければ幸いです。

わかりにくい方は再生&一時停止などしながら見たほうがいいかもしれません。
「ラブライブ!」 | 【アニメ】はバンダイチャンネル
7話の4:45ぐらいからですね。2013/02/26 23:59まで無料視聴可能です。

この寸止め、アニメラブライブ!の解釈の仕方をぐっと再現ドラマの方に寄せたように感じます。
その解釈でなければ寸止めで頭を抑えて痛がる凛に、真姫が「あんたがいけないのよ」と声をかけるところは説明が難しいと思います。

前述のように、作中で本来もっと下手なはずのダンスなどが上手いこと、あるいは整合性を増す描写を取っ払って面白い描写で繋げていくことは、再現ドラマだからという解釈でも、面白いアニメを作るためという解釈でも成り立ちます。
ですがこの寸止めは「アニメの面白さ」自体を増す表現として私は捉えられなかったのです*2

今回の寸止めはネガティブにも捉えられる表現を使うならば「作り物っぽさ」を出すための演出と言えます。
「作り物っぽさ」も、6話μ'sのメンバーがカメラを使った時の手振れのように、「アニメ内のリアルさ」を増すために取り入れるのは「アニメの面白さ」を増すためという解釈と併存できると思います。
ただこの寸止めは「アニメ内のリアルさ」を減らし、再現ドラマという解釈を補強する表現に感じました。

個人的には「アニメ内のリアルさ」を減らして再現ドラマっぽさを上げてきたのはちょっと微妙な心境です。
「アニメの面白さ」の向上にもなっているなら気持よく再現ドラマに乗っかれるのですが、「アニメの面白さ」より再現ドラマの整合性を重視されると、「ちょっと面白さが不足している表現も再現ドラマだから許してね♡」みたいなメッセージを出されたような気がしてしまって…。
まぁここまで見てきて、そうそう気になる部分はないんですけどね*3

スタッフが再現ドラマとしての解釈を補強するために寸止めを使っただろうと思わせる根拠として、チョップのシーンで「アニメ内のリアルさ」を重視しつつ、再現ドラマという手法と整合性を取る方法もあっただろう、というのがあります。
カメラの角度や距離を工夫するなどして寸止めを気づかせなくする、あるいはチョップではなくほっぺをむぎゅっとしてアヒル口にして「この口か〜」といった表現にするなど。
しかしラブライブ!はその判断はしませんでした*4

とまぁこれはあくまで私が寄りかかっていた解釈がやや劣勢になったから不満を感じているのかもしれません。
再現ドラマとして見ていくとそれはまたそれでまた面白い演出の発見もあるかもしれません。

あともしかしたら最終回のEDか最終巻の映像特典なんかでμ'sのメイキング映像やらNG集つくフラグだったりもするかなーとも思います。
5話の凛ちゃんが屋上で踊った後の土砂降りを、見えない所にいたエリーチカが人工降雨機とかで演出してる場面とか。
あるいは矢澤先輩の本当の素が見られるとか。

とりあえず今夜のラブライブ!も心待ちにしていきたいと思います。

2/24 20:30 追記:上の追記の記事から、個人的には再現ドラマという解釈がやや強いぐらいに押し戻された感じがあります。その意味でも今夜の8話以降もいろいろな見方が出来そうで楽しみです。

ラブライブ! 7 (初回限定版) [Blu-ray]
ラブライブ!  7 (初回限定版) [Blu-ray]

*1:ラブライブ! 7話

*2:ラブライブ!という作品を取り巻く環境込みで考えると面白い表現だとは思います

*3:あえて、あえて言えば、例えば希ちゃんって関西弁じゃないですか。でも希ちゃんの関西弁聞いていると、なんかいわかn…おや、来客とは珍しい。一体誰だろう…

*4:もしかしたらキャラ的に真姫のキャラとして相応しくない、チョップが真姫にとって何らかの意味を持っている、などといった事情があるのかもしれません。その場合は教えてもらえると嬉しいです