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藤四郎のひつまぶし

プロの素人によるブログ

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現代より技術が進んだ世界でなぜ現代の機器、インターフェイスを使うか

現代よりも技術が進んだ文明でありながら、人々の身の回りの機器やそのインターフェイスが現代とそう変わらない作品があります。
今期のアニメですと革命機ヴァルヴレイヴ銀河機攻隊マジェスティックプリンスといった作品で、スマホやPCらしきものが使われていたり、Twitterニコニコ動画などに似たインターフェイスが見られました。

SUNRISE/VVV Committee, MBS革命機ヴァルヴレイヴ』1話(右二枚)、創通・フィールズ/MJP製作委員会『銀河機攻隊マジェスティックプリンス』2話
これらについて、未来ならもっと違う(進んだ)インターフェイスになるだろう、といった意見を見ることがあります。
今回はそれについて少し考えてみたいと思います。

見たことのない機器、インターフェイスを使う場合、それがどんな機器なのか、なぜそのようなインターフェイスなのか一見してわからない場合があります。
場合によってはその機器、インターフェイスが開発された背景なども含めて描写、説明しないと視聴者が理解できない場合もあります。
そういった機器、インターフェイスが物語上必要なものではない場合、助長な描写、説明が増えてテンポを削ぐ可能性もあります。

馴染みのない機器、インターフェイスを上手く物語に取り入れ、物語の進行にあわせて説明もした作品として攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEXの電脳、義体といったものがあげられるでしょうか。

攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEXの第一話では電脳が身体から取り外す事ができるといった設定がストーリーの鍵を握ります。
独自の設定をストーリーの重要部分に置くことにより、その設定をスムーズかつ丁寧に説明できる状況を作っています。

ヴァルヴレイヴやマジェプリも攻殻機動隊のように人のあり方が現代と全く違っており、それを機器やインターフェイスに重ねて説明できる、むしろそういった機器がある方が違いが明確になるという作品ならば、もっと違う機器、インターフェイスを使っていたかもしれません。
ですがこの二作品に登場する人類はむしろ現代の人間との共通点の方が多いように見えます。

私達とそう変わらない人たちが私達と同じような機器、インターフェイスを使って同じような行動をしている。
これによってその世界の人々の価値観や常識が、説明の時間や疑問を挟まず、視聴者に伝わってきます。

なお、その世界の人々が現代人と変わらない価値観や常識を持っていても、今よりもっと便利なインターフェイスを描写するべきだ、という考え方もあります。
ですがそれはもはやフィクションだけでなく、現実でも通用するものを作ることに繋がってきます。
そういった機器を矛盾なく作ろうとすれば、そういった機器の現実のメーカーとのコラボ、共同開発などが必要になってきます。
そうなればもはやそれらの機器やインターフェイスは設定の中心にすべきものになるでしょう。

以上のように、私は作品に登場する機器、インターフェイスには、その作品の世界観、価値観が見えてくるものだと思っています。
現代人とそう変わらない価値観なら、今の機器やインターフェイスに似たものを使い、身近さを強調するでしょう。
現代人とまったく違う価値観ならば、使われる機器、インターフェイスも変わってくるでしょう。
そして価値観が違う人々を描く場合は、作品上重要なテーマならばそういった機器についても物語に絡めてしっかり描くでしょうし、そうでないなら物語のテンポのためにあえて目をつぶるかもしれません。

そういった意味で、マジェプリとヴァルヴレイヴは主人公の少年少女たちが、現代人とそう変わらない群衆の目にさらされながら展開していく物語なのかな、と思っています。