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藤四郎のひつまぶし

プロの素人によるブログ

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マジェスティックプリンス8話で描かれた戦闘と戦術


マジェスティックプリンスの8話はほぼ全編にわたってケレス大戦という戦闘を描いていました。
この戦いの描き方が戦闘単位で見るのと、戦術単位で見るのとで、かなり違った面が見られてとても面白かったです。

戦闘レベルでのチームラビッツ、ドーベルマンの活躍

この戦いで多くの時間が割かれていたのはチームラビッツ、ドーベルマンの活躍です。
ドーベルマンはマンザイスリーの異名に違わず、終始軽口を叩きながら一時敵を押し戻すほどの戦果を上げます。

創通・フィールズ/MJP製作委員会『銀河機攻隊マジェスティックプリンス』8話

ラビッツは出撃直後とイズルの指示出しの時がややギクシャクしたり、イズルがウルガルのジアートの対処として総司令部命令で引き抜かれてしばらく連携が取れない時間があったりしました。
ですがイズルがアサギのプライドや責任感をくすぐるような発言をしてから、アサギがリーダー代理になり、高揚感がありながらも冷静な指揮できっちり敵を足止めしました。

弾薬や燃料が切れて補給に向かっても、ピットクルーの仕事の早さや残されたメンバー同士フォローすることで補給中の仲間の不在をしっかりカバー。
合体換装なども駆使して大きな損害なく戦い続ける彼らの姿は、卒業まで毎回のようにピンチになっていたのは何だったのかと思うほどの安定感がありました。

創通・フィールズ/MJP製作委員会『銀河機攻隊マジェスティックプリンス』8話

ただ1人敵の皇帝の弟を引き受けたイズルだけは終始ギリギリの戦いをせざるを得ず、最後見逃してくれなければ戦死していたかもしれませんが。

戦術レベルでのGDFのズタボロさ

チームラビッツとドーベルマンはかなり健闘していましたが、じゃあ戦い全体が優勢に進んでいたかというとそうではありません。
というか地球側は事前の戦術がほとんど機能していませんでした。

7話で説明された地球側のケレス大戦の戦術はこうです。
1.最新のレーザー推進システムで敵基地を攻撃
2.機雷で敵の進入路を制限
3.使い捨てレールガンで一斉攻撃
4.通常戦闘では亜光速誘導弾、荷電粒子砲で攻撃
5.防衛ののち戦術重レーザーで敵主力ごと基地を破壊

これが
1.敵の奇襲によりレーザー推進システムは不十分な威力で発射、ほとんど効果なし
2.機雷はジアートには効果なし
3.使い捨てレールガンは奇襲をうけたためか発射するシーンを見かけない
4.亜光速誘導弾は全弾消滅、荷電粒子砲は防御用磁場で防がれる
とほとんどダメでした。

唯一5の戦術重レーザーでの敵基地破壊は成功したようですが、敵主力を壊滅させるには至らず、逆に重レーザーを破壊されてしまいます。

創通・フィールズ/MJP製作委員会『銀河機攻隊マジェスティックプリンス』8話

本作戦の目的は敵基地破壊ですが、そもそも敵基地をなぜ破壊するかといえば、予想される敵の反撃の芽を摘み取るためです。
ここでケレス基地が落とされてしまえば目的を果たしたとは言えないでしょう。

チームラビッツをザンネンファイブと言えないぐらいのズタボロさです。

戦闘で勝利しても戦術的に敗北しては意味がない。しかし…

とまぁ8話でチームラビッツたちはかなり活躍していたのですが、このまま戦局が推移すれば、GDFは多大な損害を受けて撤退することになるでしょう。
そうなれば9話はあまり景気のいい話にはならないはずです。
一部で戦闘が優位に推移していても、戦術的に敗北してしまえばしょうがないという、とても戦争モノらしい展開だと思いました。

ただこの戦い、もう少し広い目で見るとさらにおもしろいことを発見出来ます。
例えばウルガル側の戦略、戦術。

7話では地球側だけでなく、ウルガル側のこの戦いに向けての戦術も描かれていました。
…しかしそれは果たして戦術と言ってもいいかのかどうか。
最初に攻撃する者、次に攻撃する者、そして残敵掃討をする者を分けるだけの簡単なものです。

創通・フィールズ/MJP製作委員会『銀河機攻隊マジェスティックプリンス』7話

また、ジアートの言動や公式HPなどを見る限り、地球側への攻撃は彼らにとっては「狩り」らしいです。
つまり一部獲物の反撃を受けて死ぬ者はいても、勝って当たり前だと思っている様子。
というか狩って当たり前だと思っている、と表現したほうがいいかもしれません。

今回のケレス大戦は地球側が作戦を立てても、ウルガル側はそれを上回る性能で圧倒しました。
しかしチームラビッツなどの戦果を見る限り、地球側でも対抗できる機体、パイロットは出てきています。
性能差が埋められてきた時、つまり狩る立場から対等な立場になったとき、果たしてウルガルは行動を変えてくるのでしょうか。

そして地球側はもともと物量ではウルガルを圧倒しています。
今回もウルガルの軍団長が総出にもかかわらず、物量では地球側が優っているとのことでした。
他にも7話ではGDF軍が経済圏ごとに軍を編成し、統一した宇宙治安維持組織であったこと、これまでは外宇宙の敵と戦うには統一行動が難しかったことが明かされています。

この辺、戦術的に敗北しても今度は戦略で地球側が優位になる展開になってくると、戦争モノとしてさらに熱いなぁと期待するところです。

ただケレス大戦でベラルシアム(?)と大中華(?)と呼ばれる2つの経済圏が少ない損害で戦線離脱しています。
このことは地球側が一枚岩でないことを示唆しているので、地球側の反撃はもっと後になるかもしれませんが。

余談:戦闘状況の情報公開方法をヴァルヴレイヴと比べて

マジェスティックプリンスは今回の作戦・戦闘について、司令部の状況をマスコミと思われる人たちに公開しています。

創通・フィールズ/MJP製作委員会『銀河機攻隊マジェスティックプリンス』8話

それに対して革命機ヴァルヴレイヴの6話では戦闘とコクピットの様子をWIREDと呼ばれる動画配信サイト(?)に公開しています。

SUNRISE/VVV Committee, MBS革命機ヴァルヴレイヴ』1話(右二枚)、創通・フィールズ/MJP製作委員会『銀河機攻隊マジェスティックプリンス』6話

マジェプリのコミネ参謀次長が映像を見ている人を気にせず、狼狽、悪態をついているのに対し、流木野さんが動画閲覧者のコメントを見てテンションを上げているのは対照的です。
そしてマスコミとネットという情報公開の手段の違いも対照的だなぁなどと思いました。

この辺マジェプリは上司の無茶ぶりやそりの合わなさ、逆に部下を持つ上司の苦悩など縦のつながりも描いていたりするのに対し、ヴァルヴレイヴは基本フラットな横のつながりを描写している差が如実に出たかなーなどと思います。