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藤四郎のひつまぶし

プロの素人によるブログ

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カメラ、写真の使われ方に見るアニメフォトカノの独自性


アニメフォトカノ恋愛シミュレーションゲームフォトカノが原作のアニメでした。
4話までで世界観を提示して、その後各ヒロインとの恋愛をオムニバス形式で描くという、アニメとしてはやや珍しい形式を採用しています。
メインとなる各ヒロインのエピソードのフォーマットは、ヒロインのそれぞれの悩みを主人公が解決し、恋仲になる一人一人を掘り下げるものでした。

そんなストーリーが枝分かれし、ヒロインによって趣が変わってくるフォトカノに、作品の統一性と独自性を持たせているのがカメラ、写真というツールの状況に応じた使われ方ではないでしょうか。

4,5話で描かれた新見遥のエピソードでは、主人公の前田と彼女が疎遠になったきっかけとして、前田が彼女を異性として意識し始めたこと、自分と彼女の不釣合いが気になったことなどが描かれました。
そんな状況を変えたきっかけになるのが、前田のカメラでした。
新見遥がカメラで自分を撮って欲しいといい、前田がファインダーを通して新見遥を捉え続けていくことで、前田は自分の気持ちを見つめなおし、新見遥をまっすぐ見つめるようになっていきます。
これとは逆に、6話のフォト部の1年生、実原のエピソードでは人物写真を撮れない実原に、前田が人物写真を取らせようと奮闘する姿が描かれました。
この2つのエピソードでは写真を撮ること、撮られることを通して各ヒロインとの仲が進展して行きました。

写真を撮るという行動ではなく、撮った後の写真の使い方を描いたエピソードとしては11話の柚ノ木梨奈、7話の室戸亜岐のエピソードが対称的です。
廃部の危機にある料理研究会の新入部員を集めるため、魅力的に見えるよう頑張って撮った料理の写真を多くの人に見てもらおうとする柚ノ木梨奈のエピソードに対し、室戸亜岐のエピソードでは優等生の生徒会長で知られる彼女を、不正登校の瞬間を撮った写真で脅す主人公の姿が描かれます。
この2つのエピソードでは多くの人に見てほしい写真と、多くの人に見られたくない写真という、写真の持つ二面性が描かれています。

また、12話の深角友恵、13話の前田果音の話は時を超えて残る思い出としての写真のエピソードになっています。
引越しを繰り返す内に友達を作ること、思い出を作ることを諦めていた彼女と現在進行形で思い出の写真を取っていく12話に対して、13話では果音の小さい頃の思い出のアルバムが物語を彩るアイテムとして出てきます。
写真に写っているキャラも、写真が撮られた時間、写真を見返す時間も違いますが、12話で思い出の写真をとって、13話で見返すという美しい流れのように感じました。

アニメフォトカノは各ヒロインの魅力を存分に伝えることが基本になっているアニメだったと思っています。
各ヒロインのエピソードで必ず水着シーンが入るのも、オムニバス形式を選んだのも、各ヒロインをじっくり見てもらうためだと思うので。

でもヒロインの魅力を伝えるだけに留まらず、時折挟まれる風景や小物、動物のショットを含め、カメラ、写真というツールが作品の統一性、独自性を生んでいる作品でもあったように思います。

ある意味主人公の前田一也はカメラ、写真を体現するキャラクター、ひょっとしたらカメラを擬人化したキャラクターとして捉えてもいいのかもしれない、そんな感想をフォトカノを見終わってから抱くのでした。

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