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藤四郎のひつまぶし

プロの素人によるブログ

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ファンディスク的&比企谷シミュレータ『やはりゲームでも俺の青春ラブコメはまちがっている。』


ゲームタイトルなげーよ!!

まぁ「俺の妹が〜ポータブル」とか他にも長いタイトルは色々あるんですけど、そちらは「俺妹ポータブル」とかの略称が違和感なく使えるのに対し、「やはりゲーム〜」は「ゲイガイル」って略称がいまいちピンとこない…

とかそんな話はどうでもよくて、やはりゲームでも俺の青春ラブコメはまちがっている。を大体プレイし終わりました。

進行状況は全エンディング&アルバムコンプリート、トロフィーが95%埋まったところ。
あとは微妙な差分の回収ぐらいになりそうですが、後述の複雑そうな分岐を一つ一つ潰すのが面倒、と費用対効果が微妙になってきたのでとりあえずここで一段落。

ちなみに攻略情報が欲しい、って人はこちらのサイトさんあたりが詳しそうです。
誠也の部屋【やはりゲームでも俺の青春ラブコメはまちがっている。 攻略】
『やはりゲームでも俺の青春ラブコメはまちがっている。』攻略 TOPページ|HotchPotchアドベンチャーゲーム攻略

んでプレイし終わった感想なのですが、このゲームは原作かアニメですでに俺ガイルを知っている人向けだと感じました。
概要としてはゲームオリジナルと原作の4、5巻、アニメ7〜9話を組み合わせた夏休みを比企谷として疑似体験する、とでも言いましょうか。

ストーリー関係

原作の枠内でまとまった雪ノ下、由比ヶ浜

序盤は原作4巻の成分がほとんどを占め、個別ルートに入るとオリジナルに所々5巻の原作エピソードが挟まってくる、といった感じになります。
体感では原作とオリジナルが半々の分量といったところ。

そのオリジナル展開も基本原作の先をいかないような展開になっています。
本編完結まで待てない! 一足先に八幡とヒロインたちがチュッチュするところを見たい! という人にはあまり向かないかと。

だってキスシーンないんですよ!
手をつないだり、無防備な体を預けたりしてドキドキ! …って八幡、お前中学生か!!
そんな感じです。

それが顕著なのが雪ノ下、由比ヶ浜のストーリーです。
2人のストーリーは原作の関係性の範囲内で止めようという意思が感じられます。
しかし無意味なストーリーになっているわけでもなく、雪ノ下は友達、気の許せる相手、由比ヶ浜は自分らしさ、人に合わせること、あたりがテーマとも言えるストーリーになっています。

2人のルートは小町の活躍も見もの。
どうにか八幡を女の子とくっつけようとする小町の奮闘と、それに応えない八幡(&雪ノ下)のマイペースっぷりの対比は涙なしにプレイできません。
ああ、現時点の八幡(と雪ノ下)ならこうするな、っていうツボが見事に押さえられています。
それだけにこの2人との恋愛関係の進展を見たい、という人の期待には答えられないでしょう。

ただ雪ノ下と八幡がくっついたら意外と居心地のいい夫婦生活を過ごせるかもな、とか、ちょっとした未来予想図を見せてくれたりもするのですが。

雪ノ下と由比ヶ浜を蹴散らす戸塚

雪ノ下と由比ヶ浜以外のヒロイン(?)はもうちょっと踏み込んでいるといっていいと思います。
特に戸塚ルートでの八幡の荒ぶり方は尋常じゃない。誰かこのアラガミを狩ってくれ。
いや、お前雪ノ下や由比ヶ浜に見せていたひねくれっぷりはどこに行ったんだよ、マジで。
…って感じです。
おまけに戸塚ルートは他ヒロインルートの乗っ取りっぷりがすごい。

戸塚ルートはちょっと変わっていて、戸塚の好感度だけを上げてルートに入る他に、雪ノ下、由比ヶ浜のルートを一部経由してから入ることもできます。

雪ノ下ルートは由比ヶ浜が旅行に行っている間、雪ノ下にサブレを預かってもらうところから分岐していきます。
その分岐を発生させたあと、戸塚と上手いことやると雪ノ下と八幡のサブレの散歩に戸塚も同行する展開になります。
そうなると雪ノ下のフラグがバッキバキになってそのまま雪ノ下がフェードアウト、戸塚ルートまっしぐらです。

由比ヶ浜ルートは由比ヶ浜の花火大会の誘いを八幡がOKするところから分岐しています。
こちらも戸塚の好感度が一定以上あって、ある選択肢を選ぶと戸塚も一緒に花火を見に行くことになります。
するとフラグバッキバキです。

こちらは由比ヶ浜の粘りがあって、わりと3人の時間が長いのですが、その分由比ヶ浜の悲惨さが…。
というか由比ヶ浜は純正戸塚ルートでも同様のむごい仕打ちを…。
というか八幡の戸塚と他の女の子の扱いの差が…。
小町もお手上げです。だめだこりゃ。

まぁこんなシーンもあるしね。仕方ないね。

2013 渡 航、小学館/やはりこの製作委員会はまちがっている。 MAGES./5pb MarvelousAQL Inc『やはりゲームでも俺の青春ラブコメはまちがっている。』

静ちゃん大勝利

やはり前の記事の静ちゃん大勝利の予感は正しかった。
やはりゲームでも俺の青春ラブコメはまちがっている。ファーストインプレッションはてなブックマーク - やはりゲームでも俺の青春ラブコメはまちがっている。ファーストインプレッション

他のヒロインはほとんど夏休みのエピソード、ぎりぎり新学期部分をちょっとやるくらい。恋愛的にはキスすらしないというションベン臭さ。
だが静ちゃんは格が違った。
しっかり八幡との結婚までこぎつけ、しかも新婚生活の一端まで見せてくれる。

2013 渡 航、小学館/やはりこの製作委員会はまちがっている。 MAGES./5pb MarvelousAQL Inc『やはりゲームでも俺の青春ラブコメはまちがっている。』

トロフィーの分類こそヒロインではなくサブキャラの扱いの静ちゃんですが、本質を見通す目をもつ者からすればこれはカモフラージュだとすぐに看破可能。
エンディングは他のヒロインと同数の二種類と見劣りせず、サブキャラのエンディングを全て集めた時のトロフィー名は「男の友情?」。
そこから察するに、もともとは静ちゃんがヒロイン、戸塚がサブキャラになっていたのを「これ、ヒロインで1人だけ結婚まで行ってたらバランス的にまずくね?」という高度な政治的判断が行われ、名目上はサブキャラになったものの実質1強状態の静ちゃんマジヒロインという事実は確定的に明らか。

やれやれ、また勝ってしまった。敗北を知りたい。

小町と川越、中二さんルート

この他、キャラ個別ルートでは小町、川島、材木座とのエンディングもあります。

小町は夏休みで実家のシーンが多めにあることもあって、2人が過去どんな時間を過ごしてきたか、2人の絆がどんなものかがにじみ出てきます。その上小町はルートが短い材木座と平塚先生以外のルートでも大活躍、作品を通しての出番では随一なのではないでしょうか。

川口と八幡はシスコンとブラコンで意外と似たもの同士なところがあったり、なかなか面白い組み合わせでした。

材木座はうざかったです。

システム、雰囲気関係

比企谷のハードモードな生き方の体感

このゲーム、前の記事では美少女ノベルゲームと述べました。
しかしだからといって何も考えずにコンプリートできるようなものでもありません。
分岐条件はそれなりに複雑という印象です。

選択肢によって直後の展開が変わるベタな分岐に加えて、好感度の大小、廃人度の大小、そして個別のフラグによる分岐もありそうです。
また沈黙打破モードという八幡と他のキャラが1体1で会話して好感度を上げるモードがあるのですが、そこで大成功させるのではなく、あえて大成功より1ランク低い成功に留めることで個別ルートに入る、なんてわかりにくい分岐もあります。
つまり個別ルートに入りたいキャラが喜びそうな選択肢を選んでいるだけでは、そのキャラのルートに入れない場合があるのです。
あと前の記事でも書きましたが沈黙打破モードは基本初見殺し。

この辺、八幡の人生のハードモードっぽさにあってるなぁと思います。
沈黙打破モードの選択肢は小町が比企谷をサポートするために用意したもののはずなんですけどね。

各キャラの個性が出る沈黙打破モード

前述の沈黙打破モード、各キャラで好感度の増減の傾向が違っていて面白いです。
平塚先生、戸塚あたりは大体の選択肢で好感度が上がり、好感度が下がる、あるいは一発でOUTになる選択肢は少なめです。
一方川上なんかは好感度が一気に上る選択肢があるかと思えば、一発OUTの選択肢、好感度だだ下がりの選択肢もちょこちょこあり、好感度の増減が激しいキャラになっています。

あと対照的なキャラになっているのが由比ヶ浜と雪ノ下。
このモード、様子を見るための「……」という選択肢があるのですが、この扱いが2人で正反対です。
由比ヶ浜は沈黙を何回か選ぶと好感度が下がっていくのに対し、雪ノ下はむしろ何度も沈黙を選ぶと好感度が上がる場面が多いです。
つーか雪ノ下のベストエンディングのためには八割ほど沈黙の選択肢を選ぶことになります。
沈黙「打破」モードなのに!

ストーリーの他にこういったシステム部分でもキャラの個性を見せようとするのは個人的にはかなりGoodです。

にやりとさせてくれるビジュアライズモード

ビジュアライズモードは原作の各章の幕間に繰り広げられるメールのやり取りなどを再現したモードです。
ここでもキャラの個性が出てて面白い。

由比ヶ浜とのメールのやりとりは長くなりがちですし、雪ノ下はそっけない。
平塚先生のメールはお察しで、戸塚とのメールは…ここでは語るまい。

そういった原作の味を再現しつつ、その上にゲームならではのギミックも上手く組み込んできたりして思わずにやりとしてしまいます。

プレイを試行錯誤しながら原作の雰囲気を楽しみたい人向け

という感じで全般的に攻略サイトを開いて最短手順で原作のifエピソードを楽しむよりは、とりあえず攻略サイトなしで試行錯誤しながら八幡の人生の無理ゲー感を追体験する、といったプレイスタイルが合うゲームのように思います。
CGやトロフィーのコンプは情報収集しながらの方がいいと思いますけど。

ああ、平塚先生が大好きな人は7.5巻でノベライズされているオリジナルBD付きの限定版がマストです。
ゲームの静ちゃんルートは分量こそ少ないものの、その部分に夢が詰まっている。
そこに限定版のBDが加われば、ゲームのプロローグ、エンディングに加えBDでも静ちゃんのウェディングドレス姿が拝め、もはや最強に思える。
もう何も怖くない。

9/22現在Amazonだと限定版がプレミア価格なってたり品切れだったりしますけど、ゲームショップに普通にあったりもするみたいです。
価格や到着日に不満があるときは近くにゲームショップあるならそちらを覗いてからの方がいいかもしれません。

またVITAを持っていないければ新型VITAが出る10/10まで待ってもいいかもしれません。
そのころには攻略サイトに情報が揃うでしょうし、値段も落ち着くでしょうし。ただこれは限定版が手に入らない可能性もある諸刃の剣…。

無条件におすすめは出来ませんが、俺ガイルのファンなら検討の余地が十二分にある作品だと思います。