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藤四郎のひつまぶし

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艦隊これくしょんの歴史修正主義への加担が残念でならない

艦隊これくしょんの歴史修正主義を野放しにしてはいけない - 藤四郎のひつまぶし はてなブックマーク - 艦隊これくしょんの歴史修正主義を野放しにしてはいけない - 藤四郎のひつまぶし

作戦が警備、防衛戦から始まることでこちらから仕掛けたのではないと強調する。
敵のビジュアルが人間でないことで敵国への敵対感を煽る。
艦娘の悲惨な姿を見せることで憐憫の情に訴える。
艦隊これくしょんが史実を捻じ曲げ、戦前の日本の正当化を目指しているのは明白です。

このような記事を書いていた私にとって、3/14の艦隊これくしょんのアップデートはただただ残念としか言いようがありません。

残念だったドイツ艦船の追加とその方法

3/14のアップデートではいくつかの要素が取り入れられました。
その中でも目玉となるものの一つが海外艦の追加です。
追加された海外艦はZ1(レーベレヒト・マース、以下Z1)、Z3(マックス・シュルツ、以下Z3)、Bismarck(ビスマルク、以下ビスマルク)の3隻。いずれもドイツの艦船です。
つまり追加された艦船は第二次世界大戦枢軸国側の船でした。

またその入手方法は潜水艦による遠征でZ1を手に入れるところから始まり、


そのZ1入手をキーとして建造を行うというものです。


これは第二次世界大戦での日本からドイツへの資材や人材輸送を行った潜水艦派遣作戦をもとにしていると思われます。
遣独潜水艦作戦 - Wikipedia

つまりドイツ艦船の追加の背景には、史実での日本ドイツ間で技術・物資の交流・受け渡しがあり、その流れをゲームでは一部再現しているといえるでしょう。

私が残念だったのは、この再現がやんわりと言えば中途半端、きつい言い方をすれば恣意性に満ちていることです。

取り入れる史実の選択に見える恣意性

前の記事で述べたように、艦これ艦娘だけでなく、マップや作戦にも史実をもとにしたと思われるものが見られます。
例えはジャワ島やキスカ島をもじった名前のマップ、鼠輸送や東京急行などと呼ばれた作戦・任務などが艦これには存在します。
しかしどの史実をどこまで再現するかといった選択には、明らかに恣意性が見られます。

例えば一番恣意性が見られるものでは、日本人の多くが知っているであろう真珠湾攻撃にあたる作戦がないことが挙げられます。
また実際には多くの艦船が連合国側の艦船と戦ったにも関わらず、艦これでは深海棲艦と呼ばれる異形のモノと戦うことになります。
大きく傷つくと悲痛な叫びをあげる味方の艦娘たちと違い、それらの敵は特別な場合を除いて無言のまま撃沈されていきます。

前の記事でも述べたとおり、これは日本が先に手を出したことや相手も人間であったことを隠し、日本の正当化を目指しているといえるでしょう。
史実を扱うにも関わらず、不都合な史実は取り入れないというのは健全だと言えるのでしょうか?

今回追加された3隻はドイツの艦船であり、枢軸国側、つまり日本の同盟国の艦船という意味では史実に近いものがあるかもしれません。
しかしそれらの船は潜水艦派遣作戦によって日本にもたらされた艦船ではありません。
当然日本の海軍と共同戦線を張っていたりもしません。
というかそもそも日本の艦船とドイツの艦船が共同戦線を張ったことはほぼないと言っていいはず。
史実を優先するのであれば、同盟国であったドイツの艦船であっても、海外艦の追加は不可能なのです。

逆に言うと、海外艦の追加は艦これの方向性を修正する良いきっかけだったはずなのです。
個別の艦船については史実の要素を含みつつも、作戦・任務などについてはパラレルへ大きく踏み出すといった。
知名度の面でもアメリカの空母エンタープライズや戦艦アイオワなどはビスマルクと同等かそれ以上のものがありますし、戦果もビスマルクに引けを取りません。
ここで枢軸国側だけでなく、連合国側の艦船も追加していれば、歴史修正主義的に都合のよい史実だけが再現されてきた状況は多かれ少なかれ改善できたと言えたはずなのです。
しかし今回のアップデートではそのような選択はされませんでした。

楽しさと健全性は両立できる

以上のようなゲームに取り入れる史実の取捨選択は、歴史修正主義に基づいたものではなく、プレイヤーの面白さを中心に考えたために行われてきたという人もいるかもしれません。
ですが面白さは全ての表現を肯定するための免罪符ではないはずです。
ゲームなどの創作の中で合っても、問題のある表現は少なくとも肯定的に描写されるべきではありません。

なにも私は艦これのサービスを停止しろだとか、面白く無くなる方向で内容を変更しろというのではありません。
前述のように枢軸国側だけでなく、連合国側の海外艦も追加するといった方法でも、歴史修正主義的な部分を緩和することは可能なのですから。

最後に、艦これをプレイしている提督たちに提案です。
今後さらに艦これが発展していくためにも、楽しさと健全性の両立を目指し、連合国側の艦娘の早期の追加と、それらの艦娘が大型建造での追加ではなく、通常建造と適度な難易度のマップでのドロップで入手できるように運営に要望していくのはどうでしょうか。
またそれらのエンタープライズアイオワといった艦娘に伍するような、現在の入手方法が大型建造のみに限られている既存の艦娘も、同様に通常建造と適度な難易度のマップでのドロップで入手できるように運営に要望していくべきだと私は信じています。