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藤四郎のひつまぶし

プロの素人によるブログ

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れんげの時間

のんのんびよりを見て一番印象に残ったキャラが宮内れんげだった。

のんのんびより 第1巻 [Blu-ray]

具体的にれんげの何が印象に残ったかと言えば、れんげにフォーカスが当たっているときの時間の流れ方だとはっきり言える。

エピソードで言えば4話、夏休みに遊びにきていた同い年の女の子、ほのかとのあまりにも急な別れに涙するまで時間がかかるところだったり、10話、初日の出を見逃すまいと凝視しているところだったり。

2013 あっと・株式会社KADOKAWA メディアファクトリー刊/旭丘分校管理組合『のんのんびより』4話、10話

このあたりは動き自体はとても少なく、しかし時間はじっくりとかけられていて、かなりゆっくりと時間が流れているように感じられた。
多分このゆっくり流れる時間は、れんげの体験している時間の流れ方なのだろう。

自分もこの時間の流れの遅さには覚えがあって、例えば小学校ぐらいのころは買ったマンガ雑誌を読み終わるとなかなか次の発売日が来なかったような記憶がある。
今だと望んでなくても日々が早々に過ぎ去ってしまうのに。

のんのんびよりでは結構価値観の違うキャラが一緒に過ごしている。
一例をあげると都会暮らしが普通のことで田舎暮らしが新鮮な蛍と、田舎暮らしが普通のことで都会暮らしが新鮮な他のキャラの対比が、1話、4話、最終話などかしこで見られる。
その価値観のギャップは見ていて楽しい。

だけど先に挙げたれんげにフォーカスが当たっているときの時間の流れは、他のキャラとの対比というより、視聴者との対比によって輝いているように思う。

のんのんびよりの想定視聴者は、その放送時間などから、れんげと同じ年代の子ではないと思われる。
それよりも都会で情報の洪水を泳ぎ続けているビジネスマンや、時間にせっつかれているキャリアウーマン、あるいは森ガールといった層が想定されているだろう。
そういった層にとって、れんげの体感時間は結構新鮮な、あるいは懐かしい体験じゃないだろうか。

前に自分はシンプルな事柄はシンプルに理解したい、長々とやるならそれなりの独自性が欲しいと言った*1
こののんのんびよりのれんげにフォーカスが当たっているときの時間の流れ方は、忘れていた時間感覚(間隔?)を呼び覚まされるような、独特の感覚があってたまらなかった。