※本記事はジャムミックス!で2012/3/13に投稿した記事を修正・追記・再編集したものです。
灼熱の小早川さんは高校のつまらなさと楽しさと絶望と情熱を体験するのにぴったりだ。
タイトルにも名前が入っているヒロイン小早川千尋さんはかなり真面目…を通り越した融通の効かない女子高生。
対する主人公の飯島直幸は切れ者で自信家でありながら、周りに合わせて立ち回る。
その飯島があまりに融通の効かないクラス代表となった小早川さんを抑えるために、副代表になったことで二人の物語は転がっていく、といったお話。
クラスというムラ社会のむごさだったり、人の心の弱さだったり、その場のテンション任せの行動がうまく行かなかったりそうでなかったりと、高校生らしい不安定さが楽しい。
飯島くんが序盤クールを気取り、他の人を内心見下していることの滑稽さと、要所要所で読者の思う通りに動いてくれる気持ち良さのバランスは絶品。
文章自体はとても読みやすく仕上がっており、粋な表現、笑いをこぼしてしまう言い回しも多く、さらさらと読んでいける。
ただ設定の一部がやや消化不良気味、やや荒っぽく終わるのは好みがわかれるかと思う。
1巻でしっかり完結してるので既刊10巻とかシリーズの長さに尻込みしてしまう人にもどうぞ。
(2013/4/17)
同じく田中ロミオ先生が執筆し、同じガガガ文庫から出版され、似た雰囲気を持つというAURA〜魔竜院光牙最後の戦い〜の劇場版を見て来ました。
原作は読んでいなかったのですが、小早川さんと似た生きづらいつまんない世の中だな〜って感じが全編ににじみ出てた気がします。
そこからラストがいきなりファンタジーになっててビビりました。
割と一歩引いた感じで見ていたのですがその壮大なカッコ悪さにやっぱこれだよな〜感を感じたものです。
あとヒロインの佐藤良子ちゃんが可愛く、身体のラインがエロかったです。
テレビアニメではやはり俺の青春ラブコメはまちがっている。が放送されています。
こちらもクラス内ヒエラルキーの二軍のファンタジスタに注目した作品になります。
作者の渡航先生もAURAに影響を受けたと明言していますしね。
劇場アニメ『AURA〜魔竜院光牙最後の闘い〜』素晴らしいです。俺ガイルがかなり影響を受けた作品なので俺ガイル好きな方是非観て欲しい。俺棚等の企画でもあげる程本当に好きな作品ですがそれがアニメという総合的時間芸術の中で表現され劇場アニメというエンタテイメントの極致を垣間見た気分です