マンガ☆ライフ |俺がアニメ版アイドルマスターをアイドルアニメとして見れない理由について
ふと思うところがあったのでアニメ版『アイドルマスター』ことアニマスを何回か見直していたんだけど、俺はやっぱりアニマスをアイドルアニメとしては全く見れなかったし、この子達がアイドルとして演出されているように見えなかった。
そういう「プロとしての自覚と覚悟の無さ」という辺りにもう何をやっても馴れ合いにしか見えないというか、隣にいる奴は友達で仲間でライバルで、同じ椅子を狙っているかもしれないという危機意識の欠如というのは、どうにも理解し難いし、そういう女の子が仲良くやってるだけの話を描きたいならショービズ業界であるアイドル業界を舞台にする意味ってまるで無いと思うの。
まあ要約すると「アイドル設定をやるなら、きちんとキャラクターごとのアイドルとしての覚悟と自覚を描け」という話になるんだけど、「女の子が頑張る青春モノ」として見ればアニマスは出来がいいアニメだと思うんだよなぁ。音響以外は俺も好きだし、面白いと思っているんだけど。
アイドルマスターのアニメはアイドルアニメには見えなかったという話だそうで。
読んでいて「アイドル設定をやるなら、きちんとキャラクターごとのアイドルとしての覚悟と自覚を描け」ってのにはうーんという部分がありまして。
この「〜でなければ〜である意味がない」とか、「〜ならば〜すべし」という考え方が自分から楽しみ方を閉じている考え方かもな、って思ったからです。
ちょっと別なものを例に出してみます。
「モーションセンサーを使わないならWiiでソフトを出す意味がない」
「Wiiでソフトを出すならモーションセンサーを使え」*1
こういう考え方は理解できるものの、ややもったいないかな、と思うのです。
「Wiiにはモーションセンサーで楽しむゲームを期待してる」
これぐらいに考えておくのが精神的にはいいかなーと思うのです。
別にそれ以外のものを排除する必然性はないように思うんですよ。
Wiiを買った人の中には、上のモーションセンサー目当ての人もいれば、「パーティーゲームがしたい」という人、「マリオがやりたい」という人などいろいろな考え方の人がいると思います。
わざわざ自分で定義を作って、それ以外をコレジャナイと排除するのはもったいない気がします。
冒頭の記事についても、アイドルモノはこうあるべき、という縛りをつけるのはもったいないかもなーとか思います。
あと冒頭の記事に引っかかったのは、こういうものを「縛り」ではなく、「強み」と考えるところから面白い作品が出てくるんじゃないか、って私が思ってるのも原因かもしれません。
例えば「戦国モノ」というジャンルがあります。
戦国モノは突き詰めていけば、
「史実から逸脱してはいけない」
「武将ごとに必ず書かなければいけないエピソードがある」
「武将同士の熱い戦いを描かなければならない」
といった強烈な「縛り」が生まれてしまう可能性があります。
さて、近頃の戦国モノにはどのようなものがあるでしょうか。
私の知る範囲ではまず戦国無双、戦国BASARAといったゲームがあります。
戦国無双は一部史実を大きくアレンジしています。
戦国BASARAはさらに逸脱して、登場する時期も場所も違う武将同士で戦うことが日常茶飯事です。
戦国モノのアニメですと戦国乙女、織田信奈の野望、戦国コレクション、といったものが思い浮かびます。
これらは戦国武将は男同士の戦いだ、といった部分を無視しています。
戦国コレクションに至っては、戦うことすら怪しいです。
こういった作品は、「縛り」を守るのではなく、「強み」を上手く拾い上げて作っていると私は思っています。
戦国BASARAであれば伊達政宗、真田幸村といった武将の魅力に着目して、それを引き立てるために時代設定などをいじる。
織田信奈の野望であれば戦場の非情さや、優れた戦略や指揮で少数が大勢を破るというダイナミズムはそのままにお色気も加える。
戦国コレクションであれば、戦国武将を好きな人がにやりとできるエピソードや振る舞いを入れて、基本1人1話完結で楽しめる作品を作る。
別に作品ごとに、どの「強み」を拾い上げてもいいと思うんです。
そういった「強み」を「縛り」ととるのはもったいないかなーと思うのです。
冒頭のアイドルマスターの記事に戻って考えると、アニメのアイドルマスターはアイドルが生き残るために努力していく姿より、アイドルたちが生き生きと活躍する姿、楽しく生活する姿、という部分を重視して拾い上げていたのではないでしょうか。
それは私がアイドルをTVで追いかけていたときのスタンスでしたし、アイドルモノとして一つのあり方だと思います。
この辺の話は今期のアニメで話題になった「プレスコ」や「ロトスコ」あたりの意義にも通じる話だとも思うんですよね…。
珍しいことをするとその部分に注目が集まって、作品の楽しみ方や評価も引っ張られるってことかもなーとか思います。
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*1:ちょっと例えが古いですかね…。